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「介護福祉士はやめとけ」と言われる理由は本当?データで見る実態と将来性

「介護福祉士 やめとけ」——進路について調べていると、こうした言葉が目に入ることがあります。介護の仕事に興味がありながらも、ネットの声に不安を感じている方は少なくないでしょう。
しかし、こうした意見の多くは数年前の情報に基づいていたり、一部の職場環境を全体に当てはめていたりするケースが見受けられます。この記事では、「やめとけ」と言われる5つの理由をデータに基づいて一つずつ検証し、2026年現在の介護福祉士のリアルな実態と将来性を見ていきましょう。
目次
■ 「やめとけ」と言われる5つの理由を検証

▸ 理由① 給料が安い
介護福祉士に対する最も多い批判がこれではないでしょうか。たしかに、かつての介護職は他業種と比べて低い給与水準にあったことは事実です。
しかし、状況は大きく変わりつつあります。介護福祉士の平均給与額(基本給に手当・賞与相当分を含む月額換算、税・社会保険料控除前)は約35万50円で、無資格の介護職員(約29万620円)と比べて約5.9万円高くなっています(出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」)。
さらに、2026年6月の臨時介護報酬改定(+2.03%)により、処遇改善加算が拡充されています。介護職員の月額給与は段階的に引き上げられており、「給料が安い」というイメージは過去のものになりつつあるといえるでしょう。
▸ 理由② 体力的にきつい
入浴介助や移乗介助など、身体を使う業務が多いのは事実です。腰痛を訴える職員が多いのも介護現場の課題として知られています。
一方で、近年は介助者の負担を軽減する福祉用具や、介護ロボットやリフトの導入が進んでおり、身体的負担を軽減する取り組みは年々進化しています。また、介護の現場ではボディメカニクスを活用した技術を取り入れ、最小限の力で安全に介助を行うことが重要視されています。「介護=力仕事」という固定観念は、実態を正確に反映しているとはいえないかもしれません。
▸ 理由③ 人間関係が大変
介護の現場はチームで動くため、同僚や上司との関係が仕事の満足度に大きく影響します。一部の職場で人間関係のトラブルが報告されているのも事実です。
ただし、これは介護業界に限った問題ではなく、どの職種でも起こり得ることでしょう。重要なのは「職場選び」です。離職率が低い施設や、定期的な面談制度がある職場を選ぶことで、このリスクは大きく下げられます。就職前に職場見学やインターンシップを活用することが、ミスマッチを防ぐ最も確実な方法です。
▸ 理由④ キャリアアップが見えにくい
「資格を取っても給料が変わらない」「管理職になっても業務が増えるだけ」という声もあります。
しかし、介護福祉士からのキャリアパスは実は多岐にわたります。現場のリーダー職に就くほか、ケアマネジャー(介護支援専門員)への昇格、生活相談員への転身、そして施設管理者への道もあります。さらに、社会福祉士とのダブルライセンスを取得すれば、相談業務や福祉施設の運営に携わる道も開けます。
▸ 理由⑤ 社会的な評価が低い
「介護の仕事は誰でもできる」というイメージを持たれることがあり、社会的な評価の低さに不満を感じる方もいるでしょう。
実際には、介護福祉士は国家資格であり、専門的な知識と技術が求められる仕事です。認知症ケアや終末期ケアなど、高度な専門性を要する場面も多く、「誰でもできる仕事」という評価は実態を反映していません。国も処遇改善を通じて介護職の社会的地位向上に取り組んでおり、この認識は徐々に変わりつつあります。
■ 数字で見る介護福祉士の将来性
「やめとけ」という声とは裏腹に、データは介護福祉士の将来性の高さを示しています。
介護サービス職業従事者の有効求人倍率は3.42倍です(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」)。これは「求職者1人に対して3件以上の求人がある」ことを意味しており、就職に困ることはほぼないといえるでしょう。
さらに、厚生労働省の推計では、2026年度に約25万人、2040年度には約57万人の介護職員が追加で必要とされています。高齢化は今後も加速するため、介護福祉士の需要が減ることは考えにくい状況です。
処遇面でも、2024年以降の処遇改善加算の一本化により、介護職員の月額は段階的に引き上げられています。長く働くほど収入が上がる構造になってきています。
■ 「やめとけ」が当てはまる人・当てはまらない人
すべての人に介護の仕事が合うわけではありません。その反面、「やめとけ」が当てはまらない人もいます。自分がどちらに近いかを見極めることが大切です。
「やめとけ」が当てはまりやすいのは、介護の仕事内容を十分に理解しないまま「なんとなく」で就職を考えている場合です。また、「高齢者と接すること自体にストレスを感じる」「自分からコミュニケーションを取ることが苦手」という方には、日々の業務が大きな負担になる可能性があります。
「やめとけ」が当てはまらないのは、人の役に立つ仕事がしたいという明確な動機がある方です。コミュニケーションを取ることが好きで、チームで働くことに抵抗がない方であれば、介護の現場はやりがいを感じられる環境になるでしょう。
■ 仙台医療福祉専門学校で介護福祉士をめざすメリットとは?
介護福祉士をめざすルートは「施設に就職して実務経験を積みながら資格を取る」方法と、「専門学校で先に資格を取得してから就職する」方法の大きく2つがあります。
施設で働きながら資格を取得する場合、3年以上の実務経験と実務者研修の修了が必要です。働きながらの試験勉強は負担が大きく、合格率も養成施設ルートと比べて低い傾向があります。
仙台医療福祉専門学校の[介護福祉学科]( 介護福祉学科|学科紹介|仙台医療福祉専門学校)では、2年間で介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。実習と座学をバランスよく学べるカリキュラムで、資格取得に向けた対策も充実しています。
さらに注目すべきは、介護福祉士修学資金貸付制度です。
この制度を利用すれば、卒業後指定施設で一定期間(目安5年間)継続して介護業務に従事するなど、定められた要件を満たすことで貸付金の返済が全額免除される場合があります。貸付額には上限があるため学費全額をカバーできるとは限りませんが、条件を満たせば実質的な負担を大きく抑えて国家資格を取得できるルートの一つです。
「学費が心配で進学を迷っている」という方や保護者の方にとって、確認しておく価値のある制度ではないでしょうか。※修学資金貸付制度の詳細はお住まいの地域の社会福祉協議会のWebサイトをご確認ください。
■ よくある質問
Q: 介護福祉士の資格を取っても意味がないという声がありますが、本当ですか?
A: 資格手当が加算されるほか、処遇改善加算の対象にもなるため、無資格の職員と比べて平均給与額(諸手当込み)が約6万円高い傾向にあります。ケアマネジャーなどへのキャリアアップの選択肢も広がるため、取得する意味は十分にあるといえます。
Q: 介護の仕事は男性でもできますか?
A: もちろん可能です。力仕事が多い場面では男性職員が頼りにされます。また、入浴や排泄など利用者様のプライベートに配慮した介助を行うためにも、男性の介護福祉士は必要とされています。
Q: 介護の給料は今後も上がりますか?
A: 2026年の臨時介護報酬改定(+2.03%)をはじめ、政府は継続的に処遇改善に取り組んでいます。人手不足が続く限り、待遇改善の流れは続くと見られています。
■ まとめ

「介護福祉士はやめとけ」という声には、一部に事実を反映した指摘もありますが、2026年現在の実態とはかけ離れた情報も少なくありません。
この記事のポイントを整理します。
- 介護福祉士の平均給与額は約35万円(諸手当・賞与相当分含む)。処遇改善加算により給与は年々上がっている
- 有効求人倍率3.42倍で、就職に困ることはほぼない
- 修学資金貸付制度を利用すれば、実質的な負担を抑えながら国家資格の取得に向けて学ぶことができる
「やめとけ」という声に流されず、自分自身でデータと現場の実態を確認することが、後悔のない進路選択につながります。
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■ 出典・参考情報
- 厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/24/dl/r06gaiyou.pdf)- 2026年8月確認
- 厚生労働省「一般職業紹介状況」(https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001728873.pdf)- 2026年8月確認
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html)- 2026年8月確認
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【執筆者情報】
執筆:仙台医療福祉専門学校 広報
専門:介護福祉教育・資格取得支援
更新日:2026年8月